ロングセラー、軽自動車キャンバスの秘密を解明

ダイハツ ムーヴキャンバスは、2016年9月発売以来「女子ウケ路線」がハマリ、登場5年経った今も月に5000台ほど売れています。

ダイハツでは、スライドドアは欲しいけどタントほどの背の高さは要らないという方に全高が1700mm以下で外観も可愛いムーヴキャンバスが売れている、とロングセラーのポイントを分析しています。

今回は5年経っても色褪せないキャンバスの秘密を探ります。

売れ続ける5つのポイント

  1. 崩れやすい荷物も安定して置ける!置きラクボックス
  2. 4つのカメラで駐車もラクラクできるパノラマモニターが使いやすい
  3. 狭い場所でも乗り降りスムーズなパワースライドドアは一度使うとやめられない
  4. 夜道が暗くなっても、ハンドルを切った方向に自動で動くヘッドランプが進行方向を照らすので、安心この上ない
  5. 常に新パターンが登場して、お気に入りが見つかるカラーリング は私だけの一台を選ばえるワクワク感がある

丸いフォルムと豊富なカラーバリエーションが人気の「キャンバス」は毎日の通勤や買い出し、休日のお出かけシーンなどマルチに使えるオススメ車種です。

30歳以下の世代は幼い頃からミニバンに親しんで育った人も多いため、クルマ選びの基本はスライドドア派も多いのですが、車種の大半は全高が1700mmを超えるために横風に弱かったり、燃費がいまいち伸びなかったり・・・。

それに比べて1600mm台のムーヴキャンバスは貴重な存在ということで人気も安定しています。

お客様の声は

  • 「見た目が好み」 見た目がすごく好みです。納車を楽しみにしていたので、これから色んなところへ出かけようと思います。
  • 「丸いフォルムが可愛い」マンションの立体駐車場に入るスライドドアのクルマを探していてたどり着きました。介護が必要な母を乗せやすいです。外見が丸いフォルムで可愛いです。
  • 「フォルムが可愛い」フォルムと内装が可愛いです。Bluetoothもすぐ接続できます。ナビも詳しくて分かりやすく、画質もキレイです。小回りが利くので運転しやすいです。
  • 「デザインに一目惚れ」外観・室内共にデザインに一目惚れしました。特にツートーンのボディカラーがお気に入りです。
  • 「デザインと広さがお気に入り」デザインと車内の広さが気に入ったポイントです。また、キレイな店舗で相談もしやすかったです。

大分往復、400km試乗で感じたこと

ムーヴキャンバスは、5年前ワーゲンバスをイメージさせる2トーンのボディカラーで発売以降、毎年新しいパターンを発表して、モデルは変わらなくとも新型イメージのキャンバスを植え付けています。

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試乗を通じて改めて感じたキャンバスの良いところと今後の改善ポイントをまとめました。

良いところ

  1.  2トーンカラーが可愛いレトロモダンな外観
  2.  気分が上がる“ネアカ”なインテリア
  3.  びっくりするほではないが十分に満足の行く燃費
  4.  十分に広く、アレンジしやすい室内
  5.  軽自動車なのに可動ヘッドランプ装備で安心な夜間走行

 今後の改善ポイント

  1.  滑らかさに欠ける乗り心地
  2.  低い操縦安定性
  3.  低い動力性能
  4.  室内への騒音侵入が大きめ
  5.  長時間ドライブにはあまり向かないシート

ワクワク・ウキウキ・アゲアゲ

内装がヒト心地

キャンバスは基本的に子供の送り迎えやお買い物など、街乗りをメインとしたクルマです。楽しいと感じた要因はひとえに内外装のレトロモダンなデザインによるうきうき感です。

ドライブ途中、レストランで食事をしたりなどして駐車場に戻ったときも、ゆるキャラ的なクルマがお出迎えしてくれると気分が和むものです。

小さいクルマではとくに強く求められる愛嬌、親しみやすさについては抜群のものがあるように感じられました。

遠乗りは向いてない

性能的には決して遠乗り向きではありません。乗り心地は決していいほうではなく、シートのホールド性が不足していました。ハンドリングは高速での直進性は良好ですが、敏捷性はスグレモノとは言い難く動力性能も900kgを超える重量の車体をハンドリングしていて面白さは感じませんでした。

意外といい高速の走り

ですが、空力特性が好作用しているのか、大分自動車道を100km/h巡航したときは直進性の良さが印象に残りました。

乗り心地は全般的に荒い感じ

凹凸のある道路を走ったときは揺すられ感、路面のギャップを拾ったときには突き上げ感がそれぞれ強めです。ぜひ改良してほしいところです。ちなみに乗り心地の点でも最も良好なのは高速道路走行時でした。

馬力はちと不足気味

エンジンのスペックは52ps。試乗車の車両重量920kgに対するパワーウェイトレシオは17.7kg/psとちょっと無理してる数値ですが、それでも3000rpm弱の回転数で100km/h走行をこなせるのだから、十分と言えば充分です。

燃費いいね

燃費計測区間402kmを走り、給油量は18リットル。すり切り満タン法による実燃費は22.6km/リットル。燃費計値は22.8km/リットルで、誤差は僅少でした。

使い勝手は言うことないよ

車内の使い勝手はすこぶる良く、デザインと並ぶキャンバスのいいところです!

リアシートには左右独立スライド機構があり、乗車人数と荷物の量に合わせてざまざまなアレンジが可能になっていて大きい荷物を積むときでも慌てないで済むのが嬉しい。

インテリアは明るい雰囲気で好感度抜群!

アイボリーの調色が結構絶妙で、お洒落。インテリアは室内空間隅々までシックに仕立てられているので、調和感と統一感のバランス感覚が軽自動車の中でも秀でています。

シートホールドは今後に期待

シートは座面、背もたれの身体のホールド性があまり良いほうではないですが、軽自働車ミニバンを作るときはホールド性より利便性重視で上半身をある程度フリーに動かせるよう設計する傾向があるために、これは致し方のない部分もあります。

ロングセラーである理由のまとめ

キャンバスは中長距離ドライブにあまり向いていないもののの、少々足りないところがあっても「可愛いから、まぁいいかっ!」で通ってしまうクルマです。

インテリアはシックに仕立てられているので、飽きそうな感じがあまりないところも好感が持てます。

実用性、経済性も十分に高いなど、よく出来ている部分が多々あり、ロングセラーの秘訣がわかった感じです。

可愛らしいクルマに荷物を積めるだけ積んでトコトコと遠出をするのは楽しいことだし、ライフスタイルとしても結構イケてる。キャンバスはそういう“遊び”を感じさせるという点で、なかなか好感の持てるクルマです。

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